今年もクリスマスがやってまいりました。クリスマスといえば何と言ってもオスカル様のお誕生日v
ですが、皆様もそれぞれにクリスマスの準備をなさっていることでしょう。
今年のクリスマス的話題、何にしようか考えましたが、事件やら災害やら、暗いニュースしか
思い出せないようなこの1年、ここはハートウォーミングなところでと思いまして、
しかし、自分で考える頭を持たない私は、皆様もよくご存知の文学作品を
モチーフにするという安易な方向に流れてしまいました。その安易さは置いておいて、とてもいい作品です。
そして、皆様の多くがご存知のはずです。そのお話とは…
Christmas Present(別ウインドウが開きます)
というのが概略。そう、O.ヘンリーの有名な短編「賢者の贈り物」です。なんともいえない佳品ですね。
こういう、素敵なカップルを見ると「ふたり」に置き換えてみたくなりますよね、どうしても。
このお話、原題の「賢者の贈り物」、これはキリスト生誕の際に東方からやってきた賢者のことですが、このタイトル
については、このお話の最後で作者が書き添えています。
さて、ここで翻訳の全編をご紹介しましょう。意外と全編ノーカットでは読んだことがないとか、
読んでも忘れてしまっていた、という方が多いかもしれません。
賢者の贈り物(別ウインドウが開きます)
いかがでしょう、細部のやりとりとか状況とかも素敵ですよね。
原作はここで終わりですが、ふたりがとても幸せなクリスマスを過ごしたであろうことは想像に難くありません。
これを読んで「心の旅路」という映画(原作:Random Harvest)を宝塚で舞台化したときののある台詞を
思い出しました。この元の映画は古いものですが、かなり有名で、記憶喪失になった元軍人と踊り娘が偶然に出会って
…という恋愛が中心の物語ですが「記憶喪失」がキーワード、ストレートでいいお話です。その台詞は「何もないこと
の豊かさ」
ふたりが事情があって駆け落ちしていった先の村の牧師が、ふたりを指して言う台詞です。(元映画中に
この台詞があったかどうか、忘れたのですが)これからすると今の日本は「ありあまる中での喪失感・飢餓感」
という感じかもしれません。
さて、皆様はどなたにどんなプレゼントを用意なさっているのでしょうか。
ともあれ、どうぞ楽しいクリスマスをお過ごしください…!
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