これから先の一編は木原敏江氏作の「摩利と新吾」がもとになったものです。
文章はNappa様より頂きました。詳しくはあとがきにまわさせていただくとして、
「摩利と新吾」をまったくご存知ない方のために、少しだけ説明させていただきます。
作品は79年から7年間の長きにわたるもので、コミックスで全13巻になります。
ベルばらをリアルタイムあたりで読んだ世代なら,ご存知の方も多いのではないかと思います。
時代は明治末期から始まり、大正、最終的には昭和までに至ります。
旧制高校につどう個性的なバンカラ男子学生集団の青春一大浪漫大作であります。
主人公はドイツ人の母を持つハーフの鷹塔摩利(男です)と印南新吾。幼馴染でもある
ふたりは容姿端麗・眉目秀麗、おまけに成績優秀、高校で「おみきどっくり」と
あだ名されるほどのコンビです。摩利の新吾への気持ちと新吾の摩利への気持ちは
まったく同種のものではないのですが、「お前のことが好きだ」という仲であり、
これは友情というより「運命の恋人」と言った方が適切でしょう。
彼らを取り巻くいろいろな人物、いろいろな出来事を交えて話は高校から大学へ
そしてその後へ…と進んでいきます。
その間にふたりの仲は時に近づき、また離れながら、それでも「おみきどっくり」なふたりは
死ぬその瞬間まで「運命の恋人」であり続けるのです。
ふたりを含めた全てのキャラクターの生き様は感動的でもあります。
青春の中の夢、恋、浪漫、友情、憧れ、切なさ、そういったものをさらりと、時に笑いを交えて
描く木原敏江先生の作品はさり気なく胸に迫るものがあります。
この摩利と新吾をオスカルとアンドレにした一編です。
ブラウザのウインドウサイズを大きくしていただくと見やすいと思います。
画像が多いため、表示に時間がかかる場合もあることをご留意ください。