「一日の終り」

文:かろりーね様  絵:カオル


長い一日が終わった。
アランたちがアベイ牢獄から戻ってきた。
ここ数日、お前はろくに眠ることもせず、アランたち第一班12名を救うために
奔走していた。

俺はそんなおまえの傍らで、ただ見守ってやることしか、出来なかった。
この細い肩に、今まで、どれほどの重圧を受けていたのだろう。
今まで、おまえの傍近くにいたというのに、改めて、その重責に圧倒されそうになる。
おまえは、“自分は無力だ”と言った。
だが、俺はそうは思わない。

誰しも、一人の力というものは、限られているものだ。
その人物に携わる人々の力とひとつになり、大きな流れを生み出すものだと思っている。
今日のこの出来事にせよ、お前がひとつの流れを作り出し、
それにベルナール、さらに民衆が共鳴したから、生まれた結果なのだ。

おまえは、何も案ずることなく、真っ直ぐ前を向き、お前の信じる道を突き進んでほしい。
俺は、これからもずっと、おまえを守り、共に歩んでいくよ。
だから、安心おし。
せめてこのひと時、おまえに心地よい眠りが訪れるように、俺はこうして、おまえを
抱いていよう。


〜FIN〜










あとがき


先にUPしました拙絵「一日の終り」からまたまたvかろりーね様が素敵な一編を書いてくださいました! 私はこの絵には特にいつであるとか場面設定はしていなかったのですが、原作的雰囲気での 一編です。いや〜ん(笑)アンドレかっこよすぎ!! こうして書いていただいて「あぁそういう 感じにもとれるんだなぁ」と描いた本人が再認識させていただきました。
かろりーね様、ありがとうございました〜!!